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重力波で何ができるのかわからないので調べてみた

ノーベル物理学賞重力波を初めて観測したアメリカの研究者3人が選ばれた。20162月の初の重力波観測以来話題となっていたがここにきてまた大きく取り上げられた。ノーベル賞なんだし、すっごいことなのはよくわかる。さてこの重力波で一体何ができるのだろうか。ニュースで一応説明されていた気がするが全く覚えていないので調べてみた。

そもそも重力波って何?

20世紀にアインシュタインが「時間や空間はゆがむものでそのゆがみは水面を伝わる波紋のように時空を伝わっていく」と予言していた。そのゆがみが重力波だ。…抽象的でよくわからないので身近なもので例えると、テーブルの上にテーブルクロスが張ってあってその上に2つコップがあるとする。2つのコップを近づけるとテーブルクロスにしわができる。このしわが重力波に当たる。重力波は宇宙に関わる話なのでそれに合わせるとテーブルクロスが宇宙空間でコップが惑星や中性子星ブラックホールとかにあたる。

では重力波で何ができるのか

さて本題だ。重力波によって何ができるのだろうか。

1:初期の宇宙の姿の観測

138億年前、ビックバンにより宇宙が誕生したという理論は多くの人が知っていると思う。そのビッグバンの後の宇宙は非常に高温・高密度で光がまっすぐに進まない、「不透明」な状態だった。ビックバンから38万年後、ようやく光が直進できるほどに気温が下がり「透明」な状態となった。これは「宇宙の晴れ渡り」と呼ばれている。この宇宙の晴れ渡りが起こる前の初期の宇宙の姿を重力波ならとらえることができるかもしれないと期待されている。現在宇宙の姿をとらえる方法として電磁波があるが、電磁波では高温・高密度の初期の宇宙では屈折するなどの影響を受けるのでとらえることができない。しかし重力波はあらゆるものを突き抜ける性質があるので正確に観測することができる期待されている。ちなみにこの初期の宇宙から伝わってくる重力波は「原始重力波」と呼ばれている。

2超新星爆発の観測

超新星爆発とは質量の大きい星が一生を迎えるときに起きる現象。星は晩年を迎えると膨張する。質量が小さい星だと白色わい星になるが、質量が大きい星だと膨張を続け核融合反応により星の中心部に鉄の塊ができる。そして最後は鉄が分解され、その影響で星が崩壊(爆発)する。

超新星爆発自体はすでに観測されているが、現在では超新星爆発後の姿しか観測できない。しかし重力波なら爆発前や爆発の瞬間の姿をとらえることができるかもしれない。ちなみに超新星爆発の後には中性子星が残り、質量がとてつもなく大きい場合はブラックホールになると考えられている。

3:鉄より重い元素の生成の解明

鉄より重い元素というと金やウランなどが代表だ(詳しくは周期表を見てね)。これらの重元素がどうやって誕生したはまだわかっていない。以前は超新星爆発で誕生すると考えられていたが、どうもそれだけでは宇宙にある重元素をまかなうほどの量はできないという説が定着している。そこで現在では中性子星同士の衝突で誕生したのではないかと考えられている。この衝突による重力波を観測できれば重元素生成のメカニズムがわかると期待されている。

中性子星同士の衝突についてはすでに観測されているようで、解明は近いかもしれない。

4:宇宙の膨張速度を知る

宇宙は今も膨張しているという説が有名だが、仮に膨張しているとしてどれぐらいの速度で膨張しているかは全くの不明だ。重力波ならその速度を導き出せるかもしれないと期待されている。更に宇宙の将来を知ることができるかもしれない。

55次元の世界など別次元世界の存在の証明

現在観測されている重力波は宇宙で一番重い天体であるブラックホール同士の衝突によるものとわかっているが、それほどの規模であるのにも関わらず重力波が微弱なことに疑問を抱く声がある。もしかしたら他の次元が存在しそこにも重力波は及んでいて分散した結果微弱になったのではないかという説がある。もしそれが本当なら人間が生きている縦・横・高さに時間を加えた4次元の他に別の次元が存在するということだ。…これができて何につながるかはブログ主には全くわからない。文字通り別次元の話だ。

 

重力波の観測の成功により天文学は新たな時代を迎えたと言われているが、調べてみると確かにその通りだ。今の技術では見通せない世界を重力が解明してくれるかもしれないからだ。現在重力波の観測は地球上で行われているが、宇宙で重力波を観測する計画がすでに立っている。宇宙空間は地球と違い観測に影響を与えるノイズが少ないのでより正確に重力波を測定できるからだ。宇宙への打ち上げは10年以上も先の話ではあるが、宇宙の謎の解明へ大きく前進する日は100年以上先といった遠い未来ではないのかもしれない。